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Glad Closing Party

コロナ期間になってのいろんな休業情報の中でさかな解散発表ってのは大きかったけど
これはコロナとは直接関係なくて、コロナ関連でってなるとGLAD及びそのビルの
系列ライブハウスの一斉クローズの発表がとても重く響いた。
渋谷GLAD、サオリちゃんの当時だから当然@デスティニーのライブで初めて行って、
エビ中のインディ時代の思い出とか、ジャッカやキャンドルズを知れたのとか
最近だとべるはちゃんのしげる充があったりジャッカは引き続き蜜月だったり、
なんだけど、素晴らしかったサオリ@デスティニーのワンマンのライブを
打ち消す勢いであの悪夢の2012/4/1があるんだよね。
GLADと言えば、というトラウマ。
どんなに楽しいことがあっても、ジャッカの最近のワンマンとかほんと
素晴らしい思い出なんだけど、それでもあの時は、ってなる。
そんな複雑な気持ちのままグラッドは閉店する。
そんななんとも言えない気持ちでいたところに、閉店する最終日のグラッドで
オンライン配信ながらパーティがあるという情報。
そしてそこにサオリちゃんも出るという情報。
ここまでならそこまで驚かない。
なんと、@デスティニーの名義でやる、という。
なんかもう仕事中に、あああ、ってなった、感情がぐるぐる平衡感覚がなかった。
関係者にご協力って、デトピ、テルカドへのお願いをしたってことだよね、
良くそんなことまでしてくれたなっていう。
そしてその発表あった次の日からライブまでの3日間、ずっとサオリ@デスティニー
の曲を聴いた。
何回も何回も「I Can't」を聴いた、ライブ映像を見た。
サオリちゃんのラインでもわくわくとドキドキが同居するような感じだった。


そして迎えたこの日。
当時のアングラエレクトロ界隈で一緒にやっていたレコライドからライブ開始。
イケイケの音楽のライブ後に泣きながら話すたったさん、その後ろでまさかと
思ったが喫茶まで涙。
そうでした、当時店長スーさんはエレクトロ勢の強い味方でもあった。
サオリちゃんを売るためにイベントを開いてくれたりするぐらい。
あの悪夢の日、泣きながらサオリちゃんに促されてステージに上がったんだった。
そりゃ今回のメンツ(特に前半のベテランエレクトロ界隈)は想い強いよな。
2番手ジャカ。
最近では珍しい「サーチライター」開始、多分2人はあの頃のことを考えているはず。
誰も客がいない感じが良くわかるホールの音。
ミルキーウェイ」みるが泣き声、踊ってごまかしてるじゃん、って思ったら
俺も泣けてきたよ。
「サーフ」画面の前で一緒に歌う、ほんとは俺もグラッドに居たかった。
あの場、ジャッカの最近のワンマンはいつも神がかりのすばらしさ、
スーパーミラクルサイコーだった。
MC、みる「みんな見てくれてますか」、320人、いつもの何倍も見られてるよ。
配信ライブは初めてらしく、そういうとまどいもあるみたい。
ジャッカの音楽って、エレクトロだけど、結局少なくても客と一緒で
初めて機能する、というか活き出すところはあるかもしれない。
3分で納めないといけないMC、GLADのワンマンが本当に最高だった。
その感謝、その愛が伝わるMC。
いつも客に支えられてサン君には強気なミル、支える客がいないからか
今日はサン君に頼るような感じ。
サン君は髪型とか普通の人みたいで、しかも歳とっておじさんぽくなってた。
ちゃんと外向きおしゃれしてくれよ、そういう音楽だろ(笑)。
ラスト3曲、「ミルtoレイル」そして、「スナイパー」。
グラッドでやる最後の「スナイパー」。
最後は「サヨナラキオク」、2人と俺たちだけの記憶になる、サヨナラグラッド。
いいライブでした、愛が良い音楽を作る。


間にサワねーさんだったんだけど、もう俺は緊張感からあまりちゃんとみれなくて、
ついにサオリちゃんの時間。
緊張感MAXで開始、だが、最初は「3㎝」。
ああそうなのか、一曲だけ最後にデスティニーなのかな、と思った。
それはそれでいいのだが。
サオリちゃん一曲終わってMC、濃い目の化粧は気合の表れなのか。
そこで、saori@destinyを名乗る。
で、意表を突くデスティニー曲、「ステンレス」ショートで切ってまたMCへ。
「サオリ@デスティニーです。」しっかりと8年間封印された名義を名乗る。
4/1の話、今でも辛い、でも今を楽しむという話。
みんなが応援してくれて、という言葉、ほとんど関西訛りを出さないサオリちゃんが
珍しく語尾の「してくれて」のところが関西発音だった。
本当に嬉しい、サオリ@デスティニーをもう一度見ることができて幸せ。
そこに「サクラ」、じーん。
「サヨナラリヴァイヴァル」まじかよそれやってくれるの、ほんとにあの時
もうなくなったサヨナラ、今もう一度ちゃんと蘇った、リヴァイヴァル。
なんてことだ、事実は小説より奇なり。
小説に書いたらあんまりにもご都合主義で感動できないことが、ほんとに
現実で起こってしまう、だから現実の感動には代えられない。
ここで「エスニックプラネット」を入れるサオリちゃんの気持ちは
マジ苦笑いだったが、好きなのかな、
もうこうなってくると「I Can't」をやるかやらないかですよ。
次の曲「EZ toダンス」時間的にそろそろ終盤、いやいいんすよTRF
これで毎回のライブ死ぬほど盛り上がってたもんね、最高楽しかったヤツ。
そんな復活saori@destiny、最後の曲、このイントロ、小さくサワサワ始まる音。
これは「I Can't」です、来ました最後に。
他の曲もみんな8年2カ月ぶりなんだけど、意味合いが違う。
2012/4/1に「I Can't」は2回披露されている、本編のラス前、そして
トリプルアンコールの最後、saori@destinyで最後にやった曲。
あれで歴史は閉じてしまったはずだった。
当時最狂のヒートアップ具合を生み出していたキラーチューン、あの時フロアに
いた俺たちと、多分サオリちゃんも、その両サイドを固めていたみずっちと
トミーも悲壮な想いを抱いて踊った。
今、もう一度、あの想いをぶち壊して踊る、家で踊ったよ。
イントロからもう涙は溢れ出ていて、泣きながら踊った。
すごく印象的な歌詞の部分があって、中盤、「私は違うみたい」ってところ、
性急なビートの音の区切り、10文字を4,3,1,2に分けて歌うセンス。
これやれるのはサオリちゃんぐらいだと思う。
多分8年前何度もやったようにそこもさらっと今まで通りに通り過ぎていく。
悲しい歌詞なんだけど、あの時の悲壮な想いが融解していくような感じ。
感涙。
ありがとう、サオリちゃん、そしてなくなってしまうグラッド。
グラッドがなくなってしまうことは寂しいけれど、そのおかげで今日のこの奇跡が起きた。
サオリちゃんは後で「勇気を出して良かった」って言ってた。
そして「サオリ@デスティニーっていう響きが好き」、「ありがとうtrkd」と。
マジでぶん殴ってやりたいとずっと思っていたしその後のアイラの件もあって、
出会ったらただじゃおかねえ、って思ってたtrkdだけど、サオリちゃんが
許したのなら、そんな風に言うのであれば、もう俺が怒る必要はない。
デスティニーを産み出したのは確かにあいつの功績。
いろんなことがあって、やっとここで美しく最後を飾ることができたなと思います。
サオリちゃん、ありがとう。
俺は嬉しかった、けど、サオリちゃん自身がほんとに嬉しそうだったことも
同じくらい嬉しかった。
終了した夜のラインライブ、今日を惜しむようにデスティニーの曲を
口ずさみながら最後までご機嫌だった、良かったなって思った。
もう、これまでのようには思わない。
たまーに、デスティニー曲をやったっていいし、一旦ちゃんと終われたから、
気持ちがとてもすっきりしたな、って思う。
今サオリちゃんがやっている音楽を新しいsaoriiiiiの音楽を楽しみに、
これからまた聴いていこうと思います。
「DTN」がこれからは違って聴こえる気がするから次のライブが楽しみだな。


2020.5.31『Glad Closing Party』
saori@destiny
セトリ
1.3cmディスタンス ・・・Saoriiiii名義曲
2.ステンレス・スターライト
3.sakura
4.サヨナラリヴァイバル
5.エスニック・プラネット・サバイバル
6.EZ DO DANCE
7.I can't


後日記念に買ったサオリちゃんのソロチェキ。
そこにはこんな書き込みをしてくれていました。


たのしかった思い出も
かなしかった思い出も
ぜんぶいっしょに
すごしてくれてありがとう


こちらこそ、あなたの人生の一部に加われたおかげでこんなに最高な
物語のような経験ができたよ。