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グッドラック巡礼@ネスト

ダブルレコハツ企画特別公演!!『グッドラック巡礼』
@渋谷O-NEST


今月4日の鹿撃ちライブ以来、なんと今年は半年で7回目のネスト。
今回はソールドアウトということでぎっしり詰まってます、ぎっしり。
俺ネスト好きなんだけど、前回も今回もソールドでぎっしり詰まってて、
ゆっくり出来ないネストは好きじゃない。
ガラガラだからいいんだ、とかヒドイけど思うな。


ぱっと見どっち目当ての客層なのかはわかり辛いんだけど、男の長髪ヒゲ
系はアサちゃんっぽい感じ。
若くてそんなに派手な感じでもオーガニック過ぎでもない落ち着いたオサレ
若い女の子が多くて、こっちはGLHファンかなあ、って感じ。
全体では多分女性の方が多かったと思う。


グッドラックヘイワ
メンバー出てきても拍手もないまま始まって、実はあんまりファンいないの?
と思ったけど、この人達クアトロでワンマンやれるぐらいなのね。
一昨年ぐらいにリキッドのイベントで2階でやってるのをみたことがあって、
その時は鍵盤とドラムだけのシンプル構成だったのに、今回は鍵盤の方に
シンセ的な別の機械が増えてました。
で、音もそれにつれてエレクトロな感じが+されて現代的な雰囲気。
軽いインストで暑苦しくならない適度なフックもあって、いいんだけど、
俺的にはもう少しアツさのある方が好き。
なので、草食男子(まだ使ってる)的な自分達のひ弱さをネタにするような
MCはなんか素直に笑えないな。
友人Dが着いたというメールが来たところで、チケット渡しにいくついでに出た。


ASA-CHANG&巡礼
去年11月ロボの前座以来の巡礼ライブ。
GLH終了で結構客は入れ替わって、その隙を突いてフロアに入ったんだが、
やっぱりこれでも座ってみるのね。
まあ立っちゃうと一番前の人以外ステージ見れないからな。
縮こまって座って待ってる時点で既にお尻が痛い、最後まで持つのか。
アサちゃんは非常に上機嫌で登場。
物悲しい小トランペットから始まって、巡礼トロニクスが本領を発揮する
というトランペットのタイミング毎に曲が変わるやつ(マイケル入って、
アサちゃん合掌)、「つぎねぷ」「12節」などお馴染みの曲の他、新作からは
まず「ウーハンの女」。
インストでやります、と言ってアサちゃんは主旋律をトランペットで吹いた
んだけど、これがなんかもうかすれてるというか....
そしたら途中で「あまりにトランペットがヒドイのでやっぱり歌います」。
ワロタ。
後新作からは「くるみ〜」やって、最後に目玉「影の無いヒト」。
ユザーンは当然タブラ、アサちゃんはぽこぽこするタブラじゃないタイコを
叩いてたと思ったら、口にくわえた紐というか縄にシンバルを付けて、
中腰になってリズムを刻む。
巡礼トロニクスから流れる不穏な曲とそのシンバルリズム、そしてユザーン
のタブラの音と連動して現れる詞。
「悪いのはダれですかぁ〜」
正直ライブだからその分もっと凄いかといわれると、そうでもないんだが、
素晴らしいことには変わりない。


アンコールはGLHと何故かもう1人知らない人も参加して、ユザーンの
ギターで「カクニンの唄」合唱。
アサちゃんは歌詞印刷した紙をフロアに投げる。
さっきの重苦しい雰囲気から一転してユーモラスで、でもどこかうっすら
切ない唄。
「そこの人、呆れた顔しない。一生懸命歌ってる人もいるんですから。」
とアサちゃんの指導も入りつつ、和やかに進行。
最後まで行ったら転調してもう一回最初から。
「転調ぐらいしますよ。」とアサちゃんが笑いを取る。
俺はとても一生懸命歌ってる人、でした。
いいライブだった。
とても良かった。


アサちゃんのインタビューにとても印象的な言葉があって、音は筆でしか
ない、と言うんですね。
これだけ多彩で独特の音楽性を誇るアサちゃんが、自分の作り出す音は
手段でしかないと言うのです。
大事なのは内容。
音と詞が合わさって音楽となった時に聞き手に伝える何か、これが一番
重要だ、と言っているのだと俺は思った。
深いな、と思う。



以下、知らない人のために。
今年のフジロックのオープニングを飾るのは2組あって、それはアサちゃんこと
朝倉弘一で繋がります。
スカパラASA-CHANG&巡礼。
スカパラリーダーのアサちゃんがその枠に収まりきらなくなった音楽を
詰め込んで昇華させたのがASA-CHANG&巡礼です。


マスに受けるわかり易い音楽は7/24日11時のグリーンステージをたくさんの
人で埋めて大盛り上がりになるでしょう。
とてもフジロックらしい最適なオープニングアクトだと思います。
そして同日同時刻のフィールドオブヘヴンでは、美しくも切ない、重く軽く
ふざけているかと思いきや胸をえぐるような、狂おしい巡礼の音楽の魅力に
取り付かれた人達が、スカパラには全然及ばないけどそれでもたくさんの
人達が待っているハズです。
俺のFRF09オープニングアクトは巡礼しかない。
「影の無いヒト」にうちのめされた後に「カクニンの唄」か
「夕焼けマーチ」で合唱できたら、なんて素晴らしいスタートだろう。
喘いでしまうほどに待ち遠しい。