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巡礼@スーパーデラックス

ASA-CHANG&巡礼 ツアー2016『まほう』東京公演
@六本木スーパーデラックス


元麻布からタクシーに乗ろうと思っていたんだけど、
六本木方面からくるタクシーは一杯いるのに反対向きはいない。
いても客乗せててもうこうなったら走るかってことで寒い中
駆け足ぐらいで六本木へ。
思ったよりも全然近かった。


ASA-CHANG&巡礼 ダンス:康本雅子、菅尾なぎさ
椅子席は満席、演奏中はバーもクローズして真っ暗に。
正面に巡礼トロニクス、向かい合って客には背を向けて座るアサちゃん。
左にもう一つトロニクスみたいなのがあった。
左にゴセッキー、右に水色の膝丈スカートの杏ちゃん、ちょーかわいー。
アサちゃんのうた曲で開始、陽気な感じ、アルバムまほうの
オープニングナンバー「アオイロ賛歌」ですね。
確か一曲インストを挟んで軽いMCから「つぎねぷ」。
久しぶりだ、俺はつぎねぷはすごい好きなんだ、14年前か、花と共に
衝撃をうけたこの曲。
今楽器をかえてまた新しい味わいで、これはほんとうに奥が深い。
その後、インストでダンスの女性登場。
細くてキレイな女性が浴衣で額に紙をつけて踊る。
これが康本雅子さん、なんと同い年だそうで(学年は一個上みたい)。
ダンスに圧倒された後は今度は気持ち悪い語りに引き込まれる、
合葬に入ってる「慶応四年四月十一日」。
ぞうりが雨でも無いのに濡れてて変な匂いがして、後日その匂いの
もとに気付いて中は腐っていた、という朗読の繰り返し。
アサちゃんは手持ちの小さな音の打楽器から徐々にインスト的に。
俺は合葬はスルーしていたので知らなかったんだけど、後でMCで言ってて
なるほどなーって思いました。
劇伴をなめたらあかんな。
で、合葬の最後に入っている現代ご詠歌「エンディング」を。
アサちゃんは客側に向き直って(座ってるけど)歌詞見ながらお歌というか
確かにご詠歌やな。
次、「海峡」
ダンサー菅尾さん登場、ごせっきも途中からダンスに参加、
そのままダンス二人は楽屋に消えて一部終了。


2部は「影の無い人」から、これまた新体制での深みというか新しさが
染みるんだな、すごいなあ。
珍しくゴセッキーのしのちゃんの漫画紹介から、「まほう」。
なんと押見さんも見に来ていたようで、ライブ中に描いた絵が
ついったに上がってました。
で、ほんと「まほう」いいなあ、ゴセッキーの朴訥としたボーカルにも
現れるこの暖かさ、アサちゃん言ってたけど
単なるハンディキャップ克服ものではない感じ、でも俺はハンディキャップ側
からの目線をこれに関しては持てるので、それはそれでありだと思う。
で、びっくりした、次なんとまた「まほう」。
今度は紙袋を頭に被った康本さんダンスとコラボ。
アートだな、言葉に変換できないな、すごいとしか。
更に、「行間に花ひとつ」20歳で夭逝したボーカロイドプロデューサーを
featuringしたまほの曲。
アサちゃん謎の電子打楽器が執拗に単調な叩音を鳴らす。
巡礼の世界観には死がいつも紛れ込んでいて、っていうか死を含めた人間の
全てがテーマなんだろうな。
そこから曲の切れ目なく次の曲へ。
杏ちゃんが珍しくギターでノイズ的なのちょっと、ダンサー菅尾さん登場、
謎のベンベンした音が続くのと、トロニクスのダンスリズムが交錯。
それに合わせてダンスも展開する、けどとても変な感じ、すごい。
からの「花」、だけどうわぁぁぁぁぁっー!の叫び声がリフレインする
気持ち悪いバージョンでした。
凄みは増してるよね、確かに。
本編最後は「告白」、杏ちゃんのボーカルが美しい(決してうまくはない)。
当初ありふれたテーマだし、どうかと思っていたところもあったけど、
これはこれで慣れれば良いと思う。
ありふれた、ってのも普遍的なって言い方も出来るからな。
まあこれでかなり満足感ある本編終了。
でもまあアンコールやるよね。
「カクニンのうた」来ました、やったー。
歌詞の紙を配るというよりほんとにばらまくのね、これ正しいと思うよ。
余ったら前に置いといてください、まあワンマンなんでそんな気を
使わなくてもとも思うけど心遣いはありがたい。
この歌詞の紙、トイレに貼ってあるあいだみつおを剥がして代わりに
とか言ってました笑
で、もうオケやりません、メンバー3人立って、トロニクスもキャパオーバーで
使えない、ってことでCDかけてみんなで合唱。
つってもみんな歌わないねw、100人ぐらいはいると思うけど声ちっさw
でも8番までいってもう一回一番から、2週目はダンサーお二人も参加。
いろんな重いテーマに深く沈みこんだあとにこうやってばかばかしく
合唱ってのがすごくいい。
アサちゃん&巡礼の作り出す世界観に改めて感服させられたライブでした。
無形文化財として保護すべき。