2019 はてなダイアリーから移行しました

第九@みなとみらいホール

千代田化工建設株式会社 クラシック・スペシャ
第九特別演奏会2020


・日本フィルハーモニー交響楽団
指揮:小林研一郎 [桂冠名誉指揮者]
オルガン:石丸由佳
ソプラノ:市原愛 
アルト:山下牧子
テノール錦織健 
バリトン:青戸知
合唱:東京音楽大学


プログラム
1.J.S.バッハ:羊は安らかに草を食み
2.J.S.バッハトッカータとフーガ ニ短調 BWV565
休憩15分
3.ベートーヴェン交響曲 第9番 ニ短調 作品125《合唱》


ちょっと愕然とするほどの客の少なさ、1/3も入ってないかも。
恒例のバッハのオルガンプログラムの後に本編。
合唱団は1席開けて座る47名、マスク着用。
ソリストもマスクで全員着用したまま歌唱します。
いつもと全然違う異様な緊張感のあるホール全体、その中でもいつもどおり
颯爽とにこやかに現れるコバケンさん。
今年恒例となった肘タッチをコンマスと嬉しそうにやります。
気のせいかもしれないけど緊張感のある演奏。
2回ぐらい演奏の音が、ん?、ってなるところもあった。
そしてマスクかつ半分の数量となった合唱団の声量はいつもの迫力はなく、
ソリストもさすがの声を聴かせるがマスク越しは事実。
そんな異例ずくめの年末第九。
もう何公演かは開催済みなので、どこもこれぐらいの入りなのだろう。
普段なら全公演が売り切れるところ、本気で来る意思があるか
もしくは頭おめでたい人しかいないというある意味濃い厳選された客と
この中でできる演奏をやりきる、そんなオーケストラと合唱団の作り出す雰囲気。
何とも言えない感動的な気持ちがありました。
胸が熱く、泣きそうな気持ちがこみあげてくる。
歓喜の歌が終わって疾走する最終章、コバケンさんのタクトが止まったところに
ほんとは今禁止されている、ブラボーの声が2回飛びました。
どこにでも調子乗る奴がいる、って思いもあったけど、最後にコバケンさんの
挨拶で「抑えきれなくて思わず声を出してくださった方がいらっしゃって」
という言葉を聞いて、いや、これで良かったんだと思いました。
また満員の客の中、大合唱団の歌が終わってブラボーの声が入り乱れる、
そんな時も来ることを願っているけど、今日のこのコンサートの感動は忘れられない。
いや、絶対忘れないと思いました。