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2015アルバムベスト10

例によって年末に追われるように今年発売のものを聞き込んで
いったわけですが、まあなんつうか結局自然に聞いてたものが
残るようにできているわけですな。
当初危惧していたよりも自分的にはしっかり満足できる結果になりました。
そんなわけで。


1.ASIAN KUNG-FU GENERATION : Wonder Future
予告どおり、今年のベストはアジカンです。
Jポップ、スタンダードロックのフォーマットにのってしっかりと
音楽の快楽最大公約数をおさえながら、地に足のついた中身の詰まった
歌詞世界をきっちり伝えようとするその姿勢。
発言する音楽家、大衆ロックのある意味異端児を自覚しながら信念を
もって突き進むフロントマン後藤をチームでがっしりと支え引き起こした、
そんな印象を受けています。
こんな時代だからこそ、世界と真摯に向き合う音楽が必要だ。


2.clammbon : triology
彼らの一つのウリであったふわふわした郁ちゃんの世界観を一旦閉じ込め
ミトの言う音楽の「強度」にこだわった結成20年記念の一枚。
かなりファナティックに語りまくった発売前のミトのインタビューのせいで
ちょっと反感をかったところもあったんじゃないかと思うんだけど、
それも含めてミトなんだな、と思うし、出来上がった作品を聞いて
彼の言葉に嘘はなかったと思った。
言葉の強度、音の強度、演奏の強度、クラムボンは信用できる。


3.BELLRING少女ハート : 13 WEEK LATER
新メンバー加入後突然発表された全新曲6曲入りミニアルバム。
陰鬱、壮厳、アイドル楽曲では異質な楽曲テーマでほぼうめた内容と
そのクオリティの高さに圧倒されました。
ちょっと気分転換、みたいに入っている「ギガバイト」のバカっぽい
破壊力もさすが。
このレベルでフルアルバム16曲とかやられたらそりゃ強いよ。


4.3776 : 3776を聞かない理由があるとすれば
コンセプト勝ち、というか、意味のわからないコンセプトを押し切ってしまう
その実行力、そしてそれをいともたやすい風にこなしてしまう演者。
最強布陣となったシーズン3でしかやれないことをさらっとやっちゃった感じ。
まあね、これ聞き始めると最後まで聞かないとダメ、みたいなとこあって
すごく聞くのに勇気がいるんだけどねw


5.IRON MAIDEN : The Book of Souls
前作に引き続きヘヴィメタルの良心が俺ベストにランクイン。
聞いてすぐわかるメイデン節、だけど同じじゃないんだよ。
2015年に出すべきメイデン、今現在進行形の彼らのヘヴィメタルがここにある。
ついに来年久々の来日です。


6.ゆるめるモ! : YOU ARE THE WORLD!
今年もめるものフルアルバムをベストにセレクトしました。
楽曲陣がさらに多彩、比較的若い重要ミュージシャンの積極起用によって
持ち前の多彩性をさらにひろげた立ち止まらない意欲作です。
全編に通じる弱さも含めた人間の素朴な欲求の肯定、これがめるもの
心地良さであり肝だな、ってじんわり感じた全17曲。
逃げろ、生きろから新たな境地へ、あらゆる生の肯定へ。


7.Lucifer : LUCIFER I
カテドラルの、ニュードゥームの復活というと大げさなんだけど、
そしてリードリアンではないし女声なんだけど、一曲目のイントロでこれだ!
ってなりました。
この2年間圧倒的に足りないと思っていた音楽、まさか再び、
しかも思ってもいないアプローチで接することができるなんて。
これまた来年の来日、ライブが楽しみでならんやつです。


8.Deafheaven : New Bermuda
スクリーミング系ポストロックのニューヒーロー、っていうにはだいぶ人気が
出すぎてしまいましたが期待のデフヘヴン新作も5曲ながら納得のできばえ。
こういう新しいフォーマットで飛び出てきたものって最初の衝撃から
抜けきれないってのがよくあるんだけど、そういう否定的要素を
強引に捻り潰すようなそういう勢いを感じました。
彼らはまだ再来日決定してないけど、まあ確実に2016来日あると思うのでこれも必須。


9.P.O.P : POP
ただのEDM、ダメダメだな、って思っていたプラニメ時代の曲も含む
ピオピのデビュー盤。
楽曲のEDM過多からの脱却が効を奏して非常に伸びやかなエモーションを感じる
曲が多く、否定的に思っていた要素が一つ一つ融解していくような感じでした。
まったく共感できなかったプラニメの散会、そして謎の編成変更で仕切りなおし、
核となるサキちゃんの謹慎、というマイナス要素満載の中、
新メンバーの頑張りとサキちゃんの意識改革により急速に株を上げてます。


10.Hauptharmonie : Hauptharmonie
プロデューサー、あーりーの雑多な音楽センスと、彼の思い描くアイドルの
世界観がぴったりと合わさって、デビュー盤ながら非常な高クオリティのアルバム。
メンバーの変遷は仕方ないんだけど、そういう揺らぎも含めて楽曲ライブの
ダイナミクスを作っていけるかどうか、あーりーの戦いは続くって感じかな。
とにかく良曲多数なので2016は2枚ぐらいささっと出しちゃったほうがいいかと思います。
今年も引き続き注目。


次点というほど惜しいわけじゃないのでつけたしぐらいの扱いにしますが、
Bring Me the Horizon,Between the Buried and Meという若めラウド系は初めて
聞いていいと思ったし、メロデスではSoilworkが良かった。
ただHR/HMは今年もたくさん新譜が出たんだけど抜けるのって難しい。
特に重鎮はハードルが元々高いので。
あとは地味なんだけどCourtney Barnettは良かったね。
JPOP界隈ではcero、アイドル混じってくると清竜人25校庭カメラガール
しゅかしゅんは迷ったんですがまあ来年かな。
JPOP界隈って言って、テレビ出るようなのはアイドル系除いて全然聞いてないし、
アイドル系いくつかはリアルメジャー化でつまんなくなるの多かった。
(いや、地下はもっとひどいのほんと一杯だけどな)
もうそろそろアルバムではなくシングルでもなんでも音源でランク付けで
いいと思っているものの、まだ来年はべるはちゃんの3rdが出るのでおあづけ模様。
そのへんはこだわり弱めで気分次第にやりますよ。