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2014アルバムベスト10

アルバムというもののありがたみが薄れていく昨今、
今年発売のアルバムでちゃんと聞ける状態だったのが50ぐらい、
去年から半減です。
しかも一部を除いては思い入れまでもいかなかったという残念感ありますが
上位は自信もってガチです。
おくればせながらいきますよ。


1.BELLRING少女ハート : UNDO THE UNION
12月下旬発売ということで殆どのランキングで干されてますが、
俺に言わせればこれが出るまで待てない今年のランキングには何の意味もない。
そういう期待に完璧に応えたアルバムです。
去年惜しくも2番目にした傑作「ベッドヘッド」をあらゆる面で大きく上回った
化け物的作品。
全てはベルハーにある、そういっていい音楽の狂乱祭。
この時代にアルバムを作るという意味を問い直すに相応しい荘重を含めた
手の込んだ感までを含めて、多分俺の人生の一枚というべきアルバムに今年出会えました。
70分越えの全17曲、ハズレなんかあるわけねえ。
ごちゃごちゃ言う前にまず聴け、そして慄け。


2.Especia : GUSTO
2014、このアルバムと共に確変状態に入ったペシア。
聴けば聴くほどに充実の内容はべるはちゃんさえいなければ完璧に今年の
ベストに値する内容でした。
オシャレ感とか少し地に足がつかない感とか、ふわふわした要素を
なくさないままに心を掴んでゆく内容に素直に降参。
そしてなんといっても「No1 Sweeper」、至宝の楽曲ができたね。


3.ゆるめるモ! : Unforgettable Final Odyssey
精力的にリリースを重ねたことしのめるもの中心となったフルアルバム。
活動が勢いを増すままに決して迷わず、荒削りなままに進んでいく、
そんな楽曲が随所にならんだ結果、意図しなかったかもしれない幅ができ、
結果的にさらに活動の追い風がうまれたような。
べるはちゃん、ペシアにも通じるんですが、グループが一丸となって
やりたいことを本気でやっている感、っていうのが見事に結実した
今年の1,2,3ですね。


4.大森靖子 : 洗脳
俺の理解のスピードをさらっと追い越してブームを作ってさっさと
メジャーに行ってしまったせーこちゃんのメジャーでの1stフル。
初っ端からメジャーでもかんけーねーぜ感全開で突っ走って
認めざるを得ない形で俺を屈服させました。
そんな中にキラリと光る陰鬱バラードの妙味。
天才とはこういうことを言うのだ、というそんな感覚を抱かせる一枚。


5.Organic Groove : Let Go
元々俺がいたマイナーバンド界でもまだやっぱり知らない逸材はいるわけで
衝撃の出会いをした森川くんのプロジェクト。
豊かな感性を素直に音楽に流し込める才能を諸手をあげて讃えたい。
もう少し外にアピールする力があるとまた扱いが違うんだろうけど、
作品は間違いない、少なくとも「Let Go」が産み出せるのは確かな光です。


6.Arch Enemy : War Eternal
ちょっと評価は甘めです。
今年は数で言えばかなり多くのベテランメタル系のリリースがあったんだけど
どれもこれも過去を越えることができなかった中、
そろそろ神話の域に差し掛かりつつあったアンジェラを交代しての新作。
不安を一発で打ち消すアリッサの咆哮と迷いのないアチエネ節。
心配は期待に変わり、ライブによって確信へとうまく進んだことをこのランクで評します。


7.Ben Frost : AURORA
エイフェックス、フライロ、アルカが世間をざわめかした中
俺的にはどうしても納得がいかなかったのを、ベンフロストのアンビエレクトロ
が答えをくれた、そんな気がします。
そっちじゃない、こっちだ、って言われている気がした。
テクニックや発想だけじゃだめなんだよ、エモーションがないといけない。


8.チームしゃちほこ : ひまつぶし
スタダ三姉妹の中でもっとも自由にやれている感のあるしゃちの
待望ファーストアルバム。
ただでさえ強力なシングル曲に負けない新録曲をたっぷりといれた
制作サイドの自信が伺える内容に納得。
多様な製作者達がしのぎをけずった結果のぶっ飛びながらも洗練された
楽曲が並んでますね。


9.OK Go : Hungry Ghost
音楽よりも映像やパフォーマンスで衆目をひきつけるグループの4枚目フル。
華やかに見える外面からは意外にも思える地味な楽曲の良さに
偏屈な自分も気持ちが負けてしまいました。
ちゃんとライブを観ていないので本当の評価としてはそれから、というとこはありつつ。


10.YUKI : FLY
そんなに真面目に聞いてたわけじゃないんだけど、安定ですね。
エレクトロ感が若干戻ってきたところが好みの面では大幅プラスです。
素直にメジャーすげえなってとこ。


次点.WUJA BIN BIN : Inaka Jazz
インディー界を飄々と、立つ波風を意に介せず進む姿が相変わらず素晴らしい。
欲を言うともう少しそういうあざとさがあっていいと思うんだけど、
それがないから彼らは安心していつも彼らだし、だからずっと今の状況が
変わることはないと思うんだけど。


不作って言い方はさすがにないなあって思うだけど、今年アルバム単位で
心に残るのってほんと頑張らないと出てこなかった。
逆に言うと上位3枚、もっと言うと中盤の「GUSTO」と年末の「UTU」で
全てが終わってしまうぐらいそれぐらいに強烈過ぎて、他に俺の音楽の陽が
あたらなかったのかもしれない。
今更あんまり気にしないけど、ジャンルに偏りがあるとか、そいうのは論外で。