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FRF09 前夜祭@苗場スキー場

FUJI ROCK FESTIVAL '09 前夜祭
@苗場スキー場


7/22(水)21時半、ボロ負けのサッカーから帰って家の前に呼んでおいたタクシー
に乗って横浜駅へ。
バス停までいくにも荷物が重すぎて、重いのはまあいいんだがいきなり汗だくに
なるのがとても嫌で、まあもうお祭り開始な訳だしタクシー使っちゃうもんね、
って感じ。


事前にイトーヨーカドー通販で頼んでおいたウィスキーが今日中に友人Dの
実家に届かない事がわかったのでダイヤモンド地下街の東急ストアで白角を
2本購入。
バランタイン買うつもりがいきなり頭ボケたのか違うもの買ってしまった。
どうせ酔っ払うために飲むだけやからいいでしょう。


それからちょっと早いんだけど東海道で一旦東京駅に向かい、そこから23時発の
中央ライナーで立川まで。
集合時間より早く着いてしまうんだが、帰宅ラッシュの中央線にこの大量の
荷物で乗り込むような勇気は田舎者の俺には出てこない。
結局深夜0時ぐらいには昭島の駅に到着。
毎年ここに着くとああこれからフジロック始まるんだな、と実感するんだ。


しかしながら友人Dは仕事が手間取り終電でも昭島に戻れないということで
去年も行った駅前の漫喫で待機。
その内後輩Bもやってきて、同じく漫喫で待機。
後輩Bは「テンション上がりすぎて俺おかしくなってます」。
俺も緊張して胸が苦しくなってるよ。
実は去年前夜祭の前、つまりこの出発の夜に体調を崩して風邪をひいて
しまっていて、今年もなんとなくまた寒気がするようなそんな恐怖感にずっと
怯えていて、そのせいで緊張して、緊張したせいでなんか胃が不快な感じ。
クーラーに当たりたくない感じ。
気のせいだといいんだけど。
なんかもう嬉しすぎて遠足前に熱出しちゃう小学生と一緒です。


結局友人Dは深夜1時過ぎに昭島駅に登場。
ジーパン、Tシャツ、サンダルはまあ今はいいとして、両手に紙袋持ってるだけ。
「お前まさかそれで今から苗場行くとか言わんよな。」
まさに山の神様を舐めているとしか思えない格好だが、リュックは車のある
実家に置いてあるという事で合点が行きました。
あれしかしあのカッコのままで行ったら前代未聞やろうな。


深夜にもかかわらず友人Dの実家ではお母さんが僕らの到着を待って
くれていて「遅くまでお待たせしてすみません。息子がいつもお世話になります」
と本当にいいお母さん。
「お前らと付き合ってるせいで息子はいつまでもふらふらしてるんだ。」とか
言われてもおかしくないわけで、ってか友人Dは元同期なんだけど俺より年は
一つ上(1浪2留)で、いい加減結婚ぐらいしないとヤバイわな。
お母さんは車に満タンのガソリンと何かに使うだろうと新聞紙と、息子のために
麦藁帽子を入れてくれていて、更には天気予報も見ていてくれたらしく、
「お天気は良くないみたいですね。」なんて気遣ってくれて、俺はほんと感動した。
それに引き換え友人Dは...まあいいか、いい加減な奴だけどこれまで一緒に
9年間フジを経験してきた戦友だ。


1時半頃友人D家出発。
ドンキで最後の買出しを済ませた後は高速に乗って北へ。
車中BGMは個人の好みでいろいろだが、俺は基本フジロック選曲。
でJAXXの「RAINDROP」をかけたら、友人Dが「3日目のクロージングを
想像して寂しい」のでやめろ、とな、どんだけフジ病やねん。
笑うけど気持ちはわかる。
途中いつも立ち寄る上里SAで休憩するとちらほらといかにもフジロッカーな
奴らがいる。
これも毎年の風景。
こうしてだんだんフジロックに近づいていくのが嬉しい。
SAでちょっと食っていくかと俺はカツ丼を食ったんだけど、これはあぶらっこくて
ご飯の量が多くて失敗だった。
タダでさえ胃が変なのに。


そこからは後輩Bに代わって俺が一年振りに運転。
毎年基本は後輩Bが運転して俺は万一の時のバックアップ要員。
普段運転しないからここで練習しておかないといけない。
ちなみに友人Dは何年か前に免許取り消しになってるというダメ男です。
次第に空は明るくなってきて、月夜野のインターが現れるとテンション激上がり。
これも恒例の最初のコンビニで一旦停車、運転交代。
ここまで来るとフジロッカーが結構溜まってて、友人Dと後輩Bは今年初交流
してたみたい。
俺はなんかほんとに調子が悪いのか疲れてるだけなのかわからないけど、
どうも体調が不穏なのでしばらく車で寝る。


それから三国峠を越えて一路苗場へ。
途中のテルメ国境は今年も閉まっている模様。
2005までは期間中毎日お世話になってたとてもいい温泉&食事場だった。
三国峠のトンネルを越えて、ついに新潟、苗場突入!
ひゃっほいひゃっほいと盛り上がる30男3人組。
笑わば笑え。
6時過ぎに会場付近にたどり着き、結構人来てるなと確認。
フジが好き過ぎて頭がおかしくなって既に前日から並んでる人達を
微笑ましく見送って一旦湯沢へ。
温泉、そしてちょっと高いけどきちんとしたものが食える朝食バイキング。
フェス飯というのがあまり好きじゃないのでこうやって和食や野菜がきちんと
食べれるのはとても貴重。
しばし休憩してから苗場に戻る。


10時ぐらいに苗場に到着しなかなかの好天の中リストバンド交換待ちの
列に友人Dと並ぶ。
後輩Bは車の入庫待ち。
リストバンド待ちは既に100人ぐらいの列になってるのかな。
まだ屋台のビールはやってなくて売店で売ってたぬるいビールを飲んで
待ってたところ前に1人で並んでた大阪の30ちょいの兄ちゃんと自然に
話し始める形になった。
そっから音楽話で12時までずっと喋ってた。
俺らにしたらあり得ない展開。
もともと内気さんなので余程のことが無い限りは自分から知らない人に
話しかけなかったし、そういう雰囲気が出てるのか話しかけられることも
あまりなかった。
でもミクシの人と会ったりするようになってからは俺に関しては徐々にちょっとした
交流みたいなのは増えてきて、フジの間は人見知りが若干治ったりする。
そんなわけで途中雨が来たりして「うぇー!!」とか言いながらも2時間は
あっという間に過ぎてしまって、結局連絡先とか聞かずに別れた。
ミクシネームは聞いたけど、一杯いてわからんかったぞ。
まあこれぐらいの感じの交流がいいんだろうけどね。


テント使い始めた2005年は夕方入りだったこともあって、相当上のほうに
たてたんだけど、最近3年はちょっと斜めだけど充分寝られる穴場ポイントを
連続で確保していて、今年も悠々と同じ場所を確保。
場所を確保したところで後輩Bも合流しまずはカンパイ!!
超うめえ!最高の気分。
テント建てるの後回しにして酒盛りやるか、なんていいつつ、頑張って建てて
良かったです。
なにしろまたこの後降ったり止んだり。
雨の中のテント設営はすげえ萎えるんだよな。
その後は3人で酒飲みつつうだうだと喋ってるうちにみんな寝てしまって、
起きたのが17時半ぐらい。
ちょうどゲートが空く頃ということで並びに行く。


雨が断続的に降る中ニコニコしながら列に並んでると、後ろから食べかけの
汚いスイカが回ってきた。
「前に回してくれって言われたんですけど、僕らも困ってるんです」とおずおずと
イカを差し出す青年が可哀想だったので後輩Bが引き取ってそのまま
ゴミ箱に捨てました。
あんなもの回されて嬉しい訳ないでしょう。
回したヤツはもう少し逆の立場も考えろ。
俺らの前には女の子がいて、彼女達にそういう嫌な思いをさせるのも忍びない
のでここで断ち切りました。
よくなんかのビラとかもこういう形式で回してきたりするけど、今後俺は酒以外
一切次に回さないことにする。
「迷惑だから渡された奴に戻して」、って言えばイイよね。


そんなこともありつつレッドの後ろでビール飲みつつ、なんやかや食いつつだべる。
いかんせん雨なんだよな〜。
なんかマメさんがDJのリハでもやってるようで、かなり格好いい感じのプレイ。
これで行ってくれたら相当いいよな、マメさん見直すよな、なんて行ってたら、
同じこと思った奴がいたみたいで音が止まった瞬間にほーほーと歓声が上がる。


いい感じに酔って来てトイレに行って帰ってきたら例年より早く盆踊りが始まってて
取り合えずこれは縁起物なので2,3回苗場音頭とジャンプはやっておく。
雨だけど、楽しいなあ。
なんかね、地元の高校生とかヤンキーっぽいのも来てるんだけど、
「よくわかんねー」とか雨に文句言ってたりして、今年はちょっと雰囲気悪かった。
嫌なら帰りゃいいじゃんね。
せっかく俺らは1年をこのためにかけてきてるのに水差さないで欲しい。
既に雨で水差されてんだし。


その後は抽選会とかを端目に見つつ幸せ感をかみ締めてぶらぶらしてたら
あれ、レッドの中人入ってんじゃん。
毎年20時になって花火が上がった時にテープが切られて、一斉にみんなで
レッドに雪崩れ込むのが楽しいのにね。
雨だししょうがないか。
お蔭でゆっくりと20時の花火を堪能。
幸せ過ぎるね、この瞬間。
おもいっきり歓声を上げて、手を上げて、拍手して、カンパイ、フジロック
今年も帰ってきたぜ!


・Rafven
いつも最初はDJマメさんなんだけど、今年はFRF09の働き頭がオープニング。
テメタボゥに乗ってないのも含めて結局4日間で10回ぐらいライブしたんだって。
俺は前夜祭で満足したけど、何回も見た人やっぱいるんだね。
今回のフジロックの敢闘賞は文句なしで彼らでしょう。
スウェーデン出身のジプシーブラスバンドで、俺も以前渋さから波及して
バルカンブラスバンドをいろいろ聞いたりライブ見に行ったりして、こういうのの
良さはわかってたつもり。
そういう意味ではよくある音で、正直新しさはないし、いいけど同じ調子だね
ってな印象でした。
でも、満員のレッドでは祭りの始まりで興奮した観衆の大喝采を受けてて、
きっと彼ら的にはとても嬉しかったんじゃないかな。
遠く極東の島国で言葉もわからない黄色い人種が自分達の音楽で
大盛り上がりしてるって、これは普通に嬉しいことだと思う。
そういう意味での、ああいいなあ、フジロックだなあという気持ちにいきなり
暖かい感じになった。


・DJ MAMEZUKA
そしてお待ちかね(なのは俺らだけか)のマメさんDJタイム
初っ端は、RC「ようこそ」、だったらしい。
が、マメさんはキメタつもりかもしらんけど、相当反応悪かった。
で、例によってJAXXとかかけたりするも、リハの時のような展開はなく。
これじゃいつものマメさんじゃん。
この後もアクト間をDJで繋いでたけど、何故そこでその微妙な選曲を、
というような感じが続き、そういうマメさんが俺には逆に嬉しかったり。
まあ客のほうもなんでも知ってるわけじゃなく、客層ってのもあるからね、
何回目かのDJの時、PEかけたんだけど、「BRING THE NOIZE!」
のところで手上げて叫んでたのは前の方では俺入れて5人ぐらいしか
いなかった。
マメさんも選曲が難しいのかな。


・The Inspector Cluzo
そんなマメさんの微妙なDJを挟んでギターとドラムの2人組みダンスロック。
うーん微妙と思ってちょっとまたトイレ行ったりビール買ったりしてたんだけど、
もっかいレッドに戻ってよくよく聞いてみるとなかなかファンキーで良かった。
ライブだから当たり前とはいえ、音源で聞いてたよりもずっと体に馴染むね。
また見たいと思ったけど、結局見ず終いでした。
朝霧なんかで来たらいいのに。


・State Circus of Mongolia
毎年こういうサーカス的なものを前夜祭でやるよね。
今年はぐにゃぐにゃ軟体動物的な動きのサーカス。
俺的には音楽を聞きに来ているという狭い固定観念があるので、
どうもフェスでこういうのは見たくない。
大道芸とかブルーマソとかもそう。


というわけでレッド出てぶらぶらしてました。
岩盤ブースや他の場所からの音楽と混ざって聞こえる音に適当に乗りつつ
ふらふらとオアシスを歩く幸せ。
酔っ払って、ニコニコしながら歩いてたと思う。
うーん、キモイな俺。


AFRA
次はマメさんに代わらずに日本ヒューマンビートボックスの第一人者登場。
何回か見てて、いつも凄いなあ、と感心する。
けど、曲自体は普通なんだよなあ。
「今日はぶち上げて帰るぜ」と言ってたんだけど、ぷち上がったぐらいかな。
もちょっと頑張ってもらいたいところではある。


・EBONY BONES
もう一回マメさんが繋いだ後は奇抜なファッションのガールズロック。
前夜祭では珍しいタイプだね。
音は最近はやりのエレクトロロックな感じで、流行モノ好きな人なんかは
チェックしてるのか、前はそこそこ盛り上がっていた。


一応これで深夜0時前ぐらい。
前夜祭テメタボゥではここまでだったんだけど、当然アンコール。
そしてマメさんと、なんかもう1人後から誰かDJで登場。


・DJ MAMEZUKA
結構な人が帰りかける中キヨシロー「ジャンプ」。
この曲はキヨシローの曲の中で俺が一番好きな曲で、前の方に行って
周りの奴らと一緒に叫びながらジャンプした。
曲が終わるまで何度も。
じんわりと涙が出た。
それから「トランジスタラジオ」、再アンコールで「雨上がり」。
トランジスタ」ちゃんと知らなかったけど、いい曲だと思った。
そしてやらなきゃ終われない「雨上がり」。
またじんわり涙が滲んだけど、かまわずみんなで歌った。
この日ずっと酷評し続けてたマメさん、ここはベタでグッジョブ。
ベタでいいんだよね、こういうものは。
終了後のレッドに「キヨシロー、見てるかーっ!!」って叫んだ青年がいました。
青臭くってもいいじゃない。
自己満足でもいいじゃない。
もうキヨシローはいないんだ。
俺達が自分の心の中にキヨシローの生きた証を抱いて行かなきゃ。
だからそんなことは無意味だとか、恥ずかしいとか、嘘くさいとか、そういう
気の弱い言い訳はいらないんだ。
俺達の好きなキヨシローを自分の好きなやり方で偲べばいいのだと思う。
そしてここはフジロック
後はしっかり楽しめばいいのだと思う。


雨もあったけど、去年に比べると若干盛り上がりが弱かった前夜祭。
それでも至福感ははちきれそうな程。
友人Dとレッドでまた出合ってテントに向けてゆっくり帰った。
そういや、掲示板に、ノエルオアダイの書き込みがあって笑ったな。
まだ寝たくないんだけど、本番は明日からだと言い聞かせて1時前に就寝。
お楽しみはこれからさ。


湯沢にいる時も実はまだまだ体調が不穏な動きを見せていて、また今年
風邪引いて楽しみを潰してしまったらどうしよう、と思っていたんだけど、
どうやらそれは本当に気のせいだったようで、リストバンド交換に並んで
大阪の兄ちゃんと喋ってたあたりからは酔いも手伝ってまったく体調は気に
ならなくなった。
ようし、明日から遊びまくるぞ、っていう気持ちにふっくらと包まれた夜。