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アラバキ1日目

ARABAKI ROCK FEST '09 1日目
@宮城エコキャンプみちのく


前日もライブ行ってたので出発準備が終わったらもう午前1時で3時間足らず
寝ただけで無理やり起床。
ミクシやはてぶを覗く間もなくあわただしく家を出て5時の京浜東北
東京駅に向かう。
小降りとは言え雨降ってるし、既にうすら寒いし、先週以来ずっと疲れが
取れてなくて、こんなんで大丈夫か俺。


始発の新幹線ではサンドイッチとビールと、後ヒレ酒の熱燗飲んで気持ちよく睡眠。
で仙台駅に着いたんだが、うーんそこそこ雨だね。
雨の中テント建てるのやだなーと思いつつシャトルバス待ちの列に並ぶ。
しばらく並んでから煙草買い忘れたことに気付いて買いに行ってまた並びなおし。
また相当待ってやっとバスに座ったらトイレに行きたくなってまた並びなおし。
で結局会場着いたら10時前だった。


シャトルバスは風の草原キャンプエリアに着くんだが、テントなどの荷物は
会場内に届いているので急ぎ足で歩いて約15分かかって会場へ。
荷物受け取った後また風の草原に戻って雨の中テント設置。
一応スムーズにことは進んで、いざ会場へ。


・ジッタリン・ジン
イカ天登場から2,3枚目ぐらいまで聞いてたんで懐かしさから見に行った。
出てきたころはMCなしで無愛想なステージが逆にウリだったような気がしたんだけど、
vo.あんなに喋るの? 
しかも関西弁ってか。
しかし演奏はなんつうかテキトーというか、テキトーでもなんとかなるような
曲だからまあいいんだろうけど、こりゃちょっと聞いてられんな、と最初思った。
途中ビール買いに抜けたりして(すげえ体冷えて寒くなって後悔)、
一応最後まで聞いたんだけど、知ってるのはプレゼントだけでした。
キリンが食べ残したピラフ♪


曽我部恵一ランデヴーバンド
ぼんやりしながら津軽ステージ。
既に演奏してたけどイマイチ盛り上がりに欠けてる感じ。
まあ雨でみんな出鼻挫かれてるし、拍手するのに手出したくないしね。
合唱を煽るも不発気味。
何人かの熱心なファンとまあ一応俺も一緒に「テレフォンラブ」歌ったりして、
それはやっぱりとても良かった。


怒髪天
ライジングで噂を良く聞いてて初見。
途中から見始めて、最初ちょっとノリとかMCの感じに着いていけないなあ
なんて思っていたけど、不覚にも途中から面白くなっちゃって、見て良かった。
最後の曲はステージから降りて客席横のジャングルジム付き滑り台に登りコマネチ、
っくっだらねえ(笑)
楽しいということはとてもいいことだ。


YOUR SONG IS GOOD
雨の中結構盛り上がってた。
前はいいと思ったんだけど、最近なんか飽きちゃって、後方の喫煙所で
煙草吸ってから抜けました。


マキシマムザホルモン
邦楽厨バンド筆頭って感じで俺も例に漏れずハナから小ばかにしてたとこがあって、
まともに聞いたこともないし、RIJでちらっと去年見たぐらい。
初めて通して見ましたがメロコア含んだようなメタルをベースに
ハードコア風デス/シャウトとポップな歌をごちゃ混ぜにして、
とても面白い感じになってて良かった。
「メガラバ」は必殺やな、ヘヴィロックとテクノポップの融合、
っていうか繋げただけであんだけみんな盛り上がるのか。
すげ楽しかったす。
陸奥ステージ前方から真ん中辺りはすごい湯気。
前方でダイブして泥だらけになったらしい奴らが後方にいる俺達の間を
掻き分けて再度突進していくのを見て感心したよ。
しかも普通に可愛い女の子まで。
君達は多分この後もう帰るしかないだろうけど、それでもほんと良くやったと
言ってあげたい。


みちのくプロレス
ハタハタステージ前に着いたら第2試合が始まるところ。
新崎人生が出てきてびっくり。
初生拝み渡り、タッグの小さな人とツインでロープ渡ってた。
あれが敵に効くかどうかは別にしてすげえぞ。
しかも実況とかおもろいぞ。
リングサイドで野次飛ばしてる奴らもおもろいぞ。
野次に双子の頭頂部禿のレスラーが絡んでてこれまたおもろいぞ。
ヒールの双子兄弟を最後は新崎がしとめました。
次は雨が強くなる中松井カズオみたいなイケメンチャンピオンと中年の星
気仙沼二郎の一本勝負。
沼二郎のケツ攻撃ウケる。
蹴ればいいのにわざわざケツでぼよんっ。
ケツ連打でぼよんっぼよんっぼよんっ、に観客からの掛け声も。
結局沼二郎は負けちゃったんだけど、面白かった〜。
中年の星って言うけどさ、あれ37歳って嘘でしょ。
俺と3つしか変わらないのに、40半ばのおっさんみたい。


9mm Parabellum Bullet
音源ではイマイチと思っていたので凄い噂のライブを見にきてみたが、
まあ曲は一緒なわけだし、暴れてるからって曲が俺好みに変わるわけでもなく、
縁がなかったかなということですぐに退散し、一旦テントに戻る。


金曜に買ったポンチョが2時間ぐらいで水が浸透するようになっていて
寒さも酷くなってきたのでここで体制を立て直す。
まさか使わないだろうと思っていたバイク用のレインコート上下の中に
完全冬仕様のユニクロのフリース。
肩と腰とカーゴパンツの膝横のポッケにカイロを貼り付け、心を再度
奮い立たせる。
狭い一人用テントにいる閉塞感募り、響く雨粒の音で孤独感に苛まれ、
ちょっと気分が悪くなるぐらいに気分が落ちたんだけど、ここで負けちゃ
しょうがない。
大丈夫、俺にはウィスキーという強い味方がいる、って思ってぐびっと
飲んで再度会場へ。


ザ・クロマニヨンズ
丁度「エイトビート」の終盤ぐらいに陸奥ステージについて、
ちょっとだけ見てから津軽ステージへ移動。


津軽三味線
ガラガラの津軽ステージ。
雨宿りできる炊事場の下にだけ人がひしめいてる。
そろそろ気持ちの切れちゃった人が多くなってきたんだと思う。
だって寒いもん。
そんな中今風の女性2名で5分ほど津軽三味線
うまいかどうかわからんけど、いい音だ。


・Timber Timbre
サブステージでの三味線の後はカナダからの3人組。
ステージ前で見てるの50人ぐらい?
これがまた盛り上げ系ならいいんだろうけど、ソウルな感じで
ギター弾き語りで渋く歌う系。
ギターの人は足でバスを叩き、その左右にサックスとキーボードの
人が曲に味を付けたりする。
じっくり聞いてるとしみじみいい感じなんだけど、いかんせんこの雨
この寒さ、薄暗い夕方の雰囲気の中脱落する客多数。
俺はなんか去り難くなっちゃって頑張って最後まで見た。
もう少し気候が良ければいい雰囲気になったかもしれないのに可愛そうだったね。


・sgt. with VJ:迫田悠
さあ今日の俺メイン。
雨のせいで花笠ステージは終始人で一杯な感じだったんだけど、
前のバンドが終わったぐらいに行ってみると充分入れる感じなので
前のほう5列目ぐらいまで進出。
おそらく今回最も知名度の低いアクトの一つだろうけど、
雨のお陰で始まる前には相当パンパンになったみたい。
今日の成井タソもとてもキレイだよ。
後ろで迫田さんもとてもキレイだよ。
そしてライブ、成井タソの優美なヴァイオリンから入って、
大野くんカウントとってどっかーん!!
初っ端「銀河を〜」でうおーって盛り上がる。
前の方は多分俺ともう1人ぐらい最初から盛り上がってる奴がいて、
それにつられて周りもなかなかいい感じになる。
中盤変拍子曲続いて若干落ち着いた感はあったんだけど、
最後またポップな曲でしっかり盛り上げてとても良かったと思う。
雨が味方したとこはあるけど、多くの初見の人が盛り上がったのは
間違いなく彼らの力。
大成功でしょう。
終了後外は暗くなっていて、でも俺は騒いだお陰で体も心も暖まって
絶対深夜まで耐え残るぞ、という気持ちになってハタハタに向かった。


BUCK-TICK
桜井さんってもっとクールなイメージだったんだけど、
意外に普通に盛り上げMCするのね。
それでも充分キザだけどさ。
俺が昔聞いてたようなジャパメタみたいな曲はなし。
ただ、しっかりした世界観があって思わず最後まで見た。
思ったより随分良かった印象。


ハタハタのステージ前に行くには田んぼ状態の中を通らないといけなくて、
俺は後方の舗装路から、中盤からはシャワー室の軒下で見てたんだけど、
田んぼの中で下半身完全に泥にまみれた男が朦朧としながら音に反応してて、そ
のうちどろどろのレジャーシートに座り込んでぴくぴくしてた。
あいつ死んでないよな。
いくつか荷物があったし友達がいるんだろうと思って放置してゴメン。
更にバクチク終了後は彼氏に抱えられた女の子が震えながら軒下に
連れられてきてた。
アラバキ初日、おそらく凄惨さはこの時間が最高潮だったと思う。
相変わらず止まない強い雨、暗くなり厳しさを増す寒さ、
泥状態のところに長靴以外で突っ込む人は足元から体力を奪われていく。
そして長時間のスタンディングによる疲労の蓄積が心を蝕んでいく。
会おうと言ってた友人とは結局一度も会わず、トリ諦めて帰るとのメールが来た。
しょうがないと思う、友達に着いて来てるだけの人なんて苦行以外の
何物でもないよ。
そうじゃなくても苦行だよ。


・渡邊琢磨 aka COMBOPIANO with sighboat
助かったことにまた花笠で濡れずにすむライブ。
多くの人が帰ったのか、一杯ではあるけどそんなには混んでない。
ウチダヤエコちゃんという女性ヴォーカルをセンターにキーボード
メインのジャジーな演奏が気持ち良かった。
最初は七尾旅人が出てたらしいがそれは見れなかった。


EASTERN YOUTH
キャンプファイアーライブを除く、初日の最後のライブ。
他のステージが終了した後の時間なので本来なら大盛況になる筈だったと
思われるが、演奏始まった時点でステージ前が半分埋まった位のガラガラ。
その分本気の奴が頑張って残ってるわけで、場合によってはもの凄い
奇蹟ライブになる可能性があったと思うんだけど、残念だった。
俺の知ってる曲は一個もなし。
コアなファンが大きく反応したのも2曲ぐらい!?
代表曲を求めて巻き起こったアンコールの要求も空振り。
吉野さんのMCも良くなかった。
よくここまで残ってくれた的な話までは良かったのに、
「俺も一緒に濡れたいよ」でおおおぉぉってなったら、
「嘘、ホントは濡れたくねぇ」って、この状況ではあまりシャレにならん。
嘘でいいからそうは言って欲しくなかったな。
非常に残念。


この後花笠ステージで、キャンプファイヤーライブ。
人少ないです。
100人位しかいなくね。
屋根があって濡れないのはありがたい。
でもどんどん寒くなる。
そして疲労からか眠気も襲ってくる。
冗談抜きで、寝るな、寝たら死ぬぞ、的な状態。


TRICERATOPS
若者向けの踊れるロック。
相当盛り上がってたが、ちょっと俺は苦手かも。
終わったらまた人がガクっと減る。


HEATWAVE
セットチェンジに40分。
この状況でそんな手際の悪いことをやるか、という怒り。
寒い、眠い、もう苦行通り越して拷問。
やっと始まってやまぐっちが「寒い中待たせてゴメン」的なことを言ってた。
まああなたが悪いわけでもないでしょうから。
アツく男臭いステージで残った50人ぐらいの客も少し気が紛れたハズ。
ただ俺はもう睡魔が来てて何度かガクっと寝落ち。
山口版「満月の夕」を聞けたのは良かった。


SION with Bun Matsuda
また長いセットチェンジ。
ガラガラの最前列の端の柵に掴まって眠りながら待つ。
午前1時前におじさんのギタリストを横に置いてシオン登場。
ダメな人には絶対受け付けない感じのエセカッコいい感じ。
悪口じゃないよ、俺は好きだよ。
しわがれ声だけどよく響く声で50分ぐらいやったのかな。
吐く息が真っ白。
川村カオリが出れなくなった話、メールが来た話をして、
最後は彼女の曲を歌った。


The SunPaulo
やっと今日の目的アクトまで来たのに、また長いセットチェンジ。
というか本人達既に羽根の衣装で出てきてるのに。
どうやら沼澤さんはこの日は来てないらしく、リズム部分は打ち込みで代替。
うーん残念。
深夜2時前にさあ踊るぞって感じの客、約50人。
なんというかもう気合の入り方が違うよね。
定番チューン「Electric Western」で踊ってたらタイジ君がマイク持って
俺ら指差して「エライッっ!!!」。
「お前らホンマ偉い!!!筋金入りや」って言ってくれて、沸き上がる歓声。
そしてギターと共に怒涛の爆発展開に雪崩れ込んで客席は上を下への大騒ぎ。
俺の前に居た奴はその場で踊りながらぐるぐる回ってた。
手だけじゃなくて足までバタバタさして、かっこ良く踊ろうなんてよりはとにかく
この歓喜を全身で表現したい、っていうそんな奴らが殆どで、
みんなくしゃくしゃに笑顔だった。
俺は酔ってるのもあってふらふらしてるんだけど、客少ないからある程度
スペース取っても全然問題なくて、これでもかというぐらいに踊りまくった。
厚着が徐々に耐えられなくなって、合羽なんか脱いで柵に掛けて、
身軽になってぴょんぴょん跳ねてぐらぐら揺れて何度も手を挙げて
ぎゃーぎゃー言いながら騒ぎ続け。
正直、曲はあれって肩透かしになったりもするんだけど、
ここまできたらそんなのどうでもいい。
ここまでの我慢が最高の形で報われたライブだった。


サンパウロ終了で2時半過ぎで、体も暖まって今のウチに寝ようと
思いつつほんとに最後のライブがこの後あって、トイレ行った後
ステージを覗いてみた。
ら、3時前の時点でやっぱりまだセッティング中。
しかも観客いなくね??
端の方に2人ぐらい居たかもしらんけど、これはさすがに無理ー。
1人になって出れなくなってしかもその内に体が冷えてきてとか
考えるだけで恐ろしい。
最後のライブ残って見た人はどれくらいいるんでしょうか。


風の草原に向かう道は暗くて警備員が道中2人ぐらいいるだけ。
と思ったら前にちっちゃな女の子が歩いてて、これは仲良くなる
チャンスかなあと思ったけど、そういうところ超チキンなので
するっと抜いていきました。
あれでも1人であんなとこよちよち歩いて危ないよね。
俺が悪い奴だったらと思うとgkbrじゃね。


というわけでテント着いて、濡れたもので換えがある下着は着替えて、
濡れたズボンにはカイロを貼って、寝袋にサバイバルブランケット掛けて
3時半頃就寝。
めんどくさいしかさばるからテントに敷くマットを持っていくか
迷ってたんだけど、持ってって良かったです。
なかったら結露で濡れた地べたで寝なきゃいけなかった。
多分そういう状況になったと思われる女子2人が風の草原の入り口の
屋根の下のベンチで肩を寄せ合うように、手を握り合って眠ってて、
ほんと可哀相だった。
いや戻ってきて見た時は疲れてたし酔ってたし何してんのやろ、
と思って寝ちゃったんだけど、次の朝も同じ状態だったから、
わかったわけです。
わかってりゃ余ってるカイロぐらいあげれたんだけど。


2000年から何度となく野外フェスに行って、フジでの過酷な
土砂降りも何度も経験して、ある程度自信を持ってはいたけれど、
俺史上最も過酷な1日だった。
ちょっと荷物多過ぎるかな、なんて思ってたけど、万一の時に
と思って打ったおいた手を全て使ったからね。
どれか一つでも楽しようと手を抜いてたら多分途中で心折れてたと思う。
なんとか最後まで行けて、テントも眠るだけは出来てほんと良かった。
そして苦しんだ分、サンパウロ歓喜は格別だった。
そんなアラバキ初日。


しかしくそ長いレポだな。