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2017アルバムベスト10

グーグルプレイとつべ、つたやを駆使して、なるべくアルバムを買わずに
すごしてきた一年。
数としてはそれなりに聞いたけれど、なかなか心に残るものは多くなかった。
そんな中なんとか搾り出したようなセレクトになってます。
や、残ったものはどれもちゃんと素晴らしいのだけれどね。
あとそれなりに話題のものも聞いているつもりなんだけど殆ど共鳴しなかった。
だんだん世間とは重ならない嗜好になっていってるのかもしれない、もともとか。


1.Mogwai : Every Countries Sun
デビューアルバムから20年、ポストロック界を変わらず牽引する
モグワイ9枚目のフルアルバム。
轟音と静寂のコントラストに加えて中期から随所に光るようになった
一見似合わないキャッチーなリズム&メロディセンスが覚醒に至ったというか、
陽性で歓喜を呼び起こす音楽も自分達のものにしてしまった。
このアルバムを携えてのツアー、楽しみです。


2.電気グルーヴ : TROPICAL LOVE
日本テクノの異才、電気、4年ぶり13枚目となるオリジナルフルアルバム。
人を食ったようなばかばかしさが過ぎると敬遠してしまうんだけど、
そこを絶妙なラインで攻めながら、気の緩んだところへクールな
エレクトロをぶち込んでくるうまさ。
こんなにカッコいいんだっけ、ってびっくりした。


3.Maison Book Girl : image
変態ロリコンプロデューサーサクライによるブクガ2枚目フルアルバム。
すぐにそれとわかる特徴的なサクライサウンド、なのに何故か飽きない、
どれも違って素晴らしい。
そんな中にこだわりを散りばめる偏執的な情熱。
「ending」から始まって「opening」で終了する、しかもラストは
悲しいポエトリーリーディング
最近はライブも良いけれど、これに関してはアルバムが完璧です。


4.クラムボン : モメントe.p.2
フリー活動2枚目のミニアルバム。
今回も5曲ながら本気でやりたいことだけを詰め込んだうならせられる内容。
壮大さ、キャッチーさ、シリアス、実験魂、歌心、テクニック、自由な発想をきっちりと
ポップミュージックに紛れさせて提示する、し続ける才能に感服します。
とかなんとかあるんだけど、とにかく「nein nein」がやばいすごい。


5.Ed Sheeran : ÷
イングランド出身26歳SSW、英米豪独仏カナダや北欧でも1位となったという
エドシーラン3枚目の大ヒットアルバム。
少し湿り気を帯びた伸びる声と現代らしい雑食的音楽センスを後ろ盾に
マスにも受け入れやすいメロディセンスあったら無敵やわな。
全然とれなかったライブチケット、延期となったので振替公演なんとかしたい。


6.sora tob sakana : cocoon ep
3年目のさかな、他の楽曲派にみせつけるかのような照井入魂のミニアルバム。
壮大に展開する「リボン」、ライブでのかわいい振り付けに隠れたエレクトロリズムが
狂ってる「タイムマシン」、ビョークxFKAツイッグスなモダンアート「東京sinewave」、
他も一筋縄でいかないし、ラスト「夜間飛行」はすっかり終盤曲として定着、
パフォーマンスにまだ甘さがあるとは言え、これで売れないんじゃしょうがない。


7.ENDON : THROUGH THE MIRRORWith The Dead : Love From With The Dead
インテリジェント暴力ハードコア、エンドンの2枚目フルアルバム。
ヤクザっていうかチンピラみたいなボーカルパフォーマンスと常軌を逸した爆音の
ライブがどうしても注目されますが、その荒々しさを意外な知性とともに
可能な限り詰め込んだ十二分に頭狂ってるアルバムになってます。
うん、それ以外言うことない。


8.With The Dead : Love From With The Dead
リードリアン、新世代ドゥーム復活プロジェクト2枚目のフルアルバム。
重さ暗さ遅さにはそこまでこだわらずに、少しカテドラル的アプローチも
入れてこれはこれで勿論好きな感じですが、ってな前半の流れから
中盤以降の鈍重ドゥーム爆撃がたまりません。
辿り着いた最後に17分間にわたる絶望的な地獄の音楽で死んでください。


9.Mellow Green Wonder & Mash Berry : 発見
楽曲派アイドルっつってもいろいろある、というのを思い知った今年ですが、
メログリにはまったお陰で今年聞いた回数ではダントツでした。
とにかく「セプテンバー」のアンセム感、他3曲も一見さらっといいね、って
感じで流れていきそうなところ実は一筋縄でいかなくてとても良くできてます。
プラス、最初は完全にバカにしてたマッシュの確信犯的な楽曲と子供ラップの
アンバランス、ここまで地下に来ると逆に怖いものはなくなるんだな。


10.RYUTist : 柳都芸妓
地下ドル系各所では絶賛も多いリューティスト3rdアルバム。
本当に内容の詰まった素晴らしい一枚で本来であればどーんっと上にしたい
ところではあるんですが、1st,2ndのキラー曲が強すぎて、今年一気に知った
自分には3枚目が比較的弱く見えてしまったという順位です。
ただ「涙のイエスタディ」十分キラーだし、ラスト「口笛吹いて」泣けます。


次点.Especia : Wizard
脱アイドル化による運営失敗、惜しくもラストになったペシアラストアルバム。
ベスト的なアルバムなのでふさわしくないかもしれないけど、初出しオリジナル曲も
良いものがあるし、何よりも敬意と感謝、そしてはるかのネクストステージを祈念して、
彼女達のことを記録に残すためにもここに今年のアルバムとして上げておきます。


その他あげようと思ったのは、洋楽だとDo Make Say Think、クロニックス、
フリートフォクシーズ。
HR/HM系は屈託ない変わらなさで素晴らしい楽曲を出してきたハーレムスキャーレム。
日本インディーからはひつじ文学とウジャビンビンを推しておきます。
だめだったもの今までは書いてましたが面倒なのでやめ。