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日フィル@杉並公会堂

日本フィル杉並公会堂シリーズ2015−16 
第6回 小林研一郎 x 日本フィルの至芸
@荻窪 杉並公会堂 大ホール


・日本フィルハーモニー交響楽団
指揮 小林研一郎[桂冠名誉指揮者]
コンサート・マスター 扇谷泰朋 [日本フィル・ソロ・コンサートマスター]
ソロ・チェロ 菊地知也 [日本フィル・ソロ・チェロ]


セットリスト
1.ドヴォルジャーク交響曲第8番 ト長調 op.88
休憩
2.モーツァルトアイネ・クライネ・ナハトムジーク ト長調 k.525
3.ラヴェル : ボレロ
E1.ボレロのラスト40秒


5年ぶりの杉並公会堂
クラシックのコンサートの当日券を初めて買ったんだけど、
当日なのに値段変わらないし席も選べるし売り切れないなら
こっちのほうがいいんじゃねえかと思いました。
でまずはドボルザークドヴォルジャークって言い辛い世代)8番。
いいですね、非常に地味というか牧歌的だけどきっちり真面目ってな音景。
コバケンさんのイメージとはちょっと違うけど、情熱を制御するような
それはそれでいい感じでした。


今回のコンマスさんは俺は初めてみたんだけど、背がでかい、
態度もでかい、ように見える。
演奏後にコバケンさんが各パートリーダーを紹介するわけだけど
他はみんな軽くでも一礼するところ、彼はちょっと一歩右足引いて頭をあげたまま。
いやそれだけで何を判断するものでもないのだけれど一見すると誤解を
招くような感じはありました。


それはそれとして、休憩後は6年半ぶりぐらいのナハトムジーク。
ああもうモーツァルト素晴らしいな、なんでこんな軽やかで気持ちに寄り添うような
メロディを次々と出してくるんだろう。
キャッチーさという評価の仕方があるとすれば全クラシック作曲家で
ダントツのトップなのでは?
指揮台は設置せず、弦楽隊だけの真ん中で指揮棒を持たずに楽団を操るコバケンさん、
なんか踊っているように見えました。


後半の曲間、セッティングの間、コバケンさんのおしゃべりタイム。
杉並公会堂への謝辞と、そのあとボレロの説明。
実際にリズムと2つの旋律を楽団員に叩かせて吹かせて、ほほうって期待度あがる。
コバケンさんのその時の楽団員への呼びかけの様子などをみても
とても親しみやすい人情溢れる人柄がわかるようでした。
そしてお待ちかねのボレロ開始。
おおって思ってるうちにリズム始まってて、なんかもうドキドキするよね。
これ最後までずっとこのリズムキープし続けないといけないとか、
俺みたいなパニック持ちの精神異常者にとってはストレスでしかない。
それをさらっと涼しい顔でやってしまうスネアドラムの人はきっと変態。
大編成のオーケストラが次々と2つの旋律を奏で、絡み合い、合奏し、
最後のところでシンバルと銅鑼と大タイコが炸裂しての最高潮、からの急降下終了。
俺あと10年ぐらい歳とったらブラボーおじさんになるかもしれない。
めちゃくちゃ興奮した、最近べるはちゃんのライブ以外でとんと震えたことの
ない胸の高まり、沸き上がる感情、そんなものを感じたよ。
拍手喝采の中丁寧に楽団員を紹介していくコバケンさん、カーテンコールで
一旦拍手を静めてマイクを握る。
「お客様からうおおっ!という声をいただきまして、音楽家として
最高の喜びです。」やばいね、なんか胸アツじゃん。
そして、
ボレロのあとにアンコールは難しいのですが、最後の40秒のところを」
ということでもう一度最高潮に盛り上がるところを再演。
これやらなかったらシンバルと銅鑼と大太鼓の人は都合6回ぐらいのアクションで
今日の仕事が終わりだったから、この日は2回やれて良かったかもね。
いやーマジでボレロ神だね、もちろん素晴らしい日フィルの演奏、そしてコバケンさん
の情熱溢れるコンダクトがぴったり似合う。
いやーすばらしかったです。
モグワイとかのポストロック勢聴ける人絶対これ好きだよな、とかおもいつつ
ウィキみたら現代のミニマルミュージックに通ずる、って記載があって、
あーなるほどと思いました。
ミニマルだね、これ確かに。