2019 はてなダイアリーから移行しました

FRF2017 ニ日目@苗場スキー場

FUJI ROCK FESTIVAL 2017 ニ日目
@苗場スキー場


朝から降ってるので完全にやる気が出ず、朝からはいいかなーって
思ってゆっくり。
小ぶりになってきたところでピラミッドガーデンへ行ってみた。
そこに軽い食堂があって、空いてたし酒も飲めるし夏野菜チキンカレーを
食べつつゆっくりまったり。
1000円するけど量もしっかり、バイトがやってるにしては十分おいしいけど
多すぎて途中で飽きるぐらいだった。
しかし、ここでしっかり食っておいたのはのちのち考えると大正解だったな。


・Day Wave
雨雲の切れ間を狙って出たんだが結局レッドに着く頃には
また雨が降ったりやんだり。
雨を避けて椅子達がレッド後方に入るので雨に打たれつつ
見てました。
カバーとかやってたね。
まあこんなもんかってとこ。


Jake Shimabukuro
そこからグリーンへ。
ジェイクさん、ツアーやるのでよろしまぶくろ、みたいなことをMCで言ってた。
本人楽しそうにやってるな、ってのは伝わるんだけど、
この辺の音楽の良さとか楽しみ方って俺わかんないのよね。


そこから体力を使わないようにグリーン後方で椅子に座って待機。
雨は依然としてやまず、結構強い雨も。
この日はさすがに俺流最強雨装備、サンダル短パン、中に防寒用のゴア着て
その上に300円カッパ、だったんだけど、このままでは雨が浸透する
と思ってさらに上に1200円のポンチョ。
中まで濡れなければなんとか過ごせます。
まあしかしもう無駄に動きたくないというか、トイレとか行きたくないから
酒も飲まないメシも食わない、当然煙草なんて吸わない。
携帯出すのも面倒だしただその場でじっとする。


Cocco
そこまで耐えてみたいのかというコッコさん。
相当久しぶり、前みたのってライジングに行った時とかでは?
10年以上前かも。
その間もコッコさんは活動休止とかあったのかもしれないけど
非常に力強くも魅力的な素晴らしいシンガーになってました。
序盤に「強く儚い〜」があってちょっと歌が聞こえづらかったんだけど
歌歌いとしてのその立ち居振る舞いステージングがとても良いと思った。
ちなみにちらっとスクリーンに映って気付いたドラムしいなさんでした。


・Chronixx
さてこっからはホワイトの神流れです。
下手に動いてオザケンみれないとかマジあり得ないし、体力も温存したいので
とにかくここから動かない。
まずはレゲエの新生(じゃないかもしれないけど)、もうちょっと
ニューレゲエ的ないかにもじゃないのを想像してたというか
音源とかそんなふうに感じていたんだけど、ライブはおもっきりレゲエ。
思った以上にレゲエだった(当たり前)。
しかしまあこれが強い雨の中酒とか飲まないでもいい感じに揺れられる。
なるべくゆっくり揺れればゆっくりな程気持ちいい、という。
最高だな、やっぱフジロックすげえじゃんっていう。
そしてなんか知らんけど最後だけすげえ爆発的に盛り上がって終わった。
これ雨強くてやけくそで盛り上がったってのもあると思うんだけど、
逆に晴れたヘヴンの昼間とかでもくそ楽しかったかも。
また観たいけどこういうのはなかなかフジ以外でみるのは難しいな。


はい、雨やみません。
PA後ろ邪魔にならないところ座る時だけ椅子を置いてあとはじっとする。
水だけ1本買って、それをちびちび、メシ食わない、トイレも行かない。
この一日あとずっとLCDまでここにいたんだけど、一年間で一番何も
せずぼーっとした時間だったかもしれない。
ライブの時以外ずっとここで何もせずにいる。
スグリップス後は椅子が心無い人に壊されてしまって、
(広げたまま置いといた訳じゃなくてたたんで袋にしまって
地面はスペース取れるように柵にかけておいたのに)
座れもしない、弱くはなったりするけど振り続ける雨の中ただ立ってる。
そしてライブを待っている。


・Death Grips
そんなふうにして精神が研ぎ澄まされているからかもしれないけど、
ライブが素晴らしいものに感じる。
オザケン待ちも含めてかなり詰まったホワイトPA前。
メンバー登場、ザックヒルなんかコンビニ袋みたいの持ってんなと
思ったら水ですね、飲むだけじゃなく途中で頭からぶっかけてた。
ちなみにザックと黒人はステージついてすぐおもむろに上半身裸に。
前回から増員されたキーボードさん、これは俺も初見。
彼は黒人と違って変だけど規則的な動きをやる担当みたい。
雨だし後方であまり暴れずにと思って見出したんだけど、
始まってすぐもう素晴らしすぎてついじりじり前へ。
もろに感情に掴みかかってくる音楽というか、音の暴力。
エクストリーム、自由、音楽はこうでないといけない。
どこまで本気か知らないけど評判も良かったし、俺の周りもかなり
引き込んで盛り上がってたのが意外でした。
だって、次オザケンだぜ、客層被ってるわけないって思ってたけど。
中盤ものすごくしんどそうだったザックヒルへ、捌けていくところ
最大限の拍手を。
いやあ素晴らしかった。


一時ほどの強さも連続さもないけどやっぱ雨は雨。
でもだいぶましにはなって、オザケンが雨を止めてくれるのかとか思った。


小沢健二 with スチャダラパー(ANI、BOSE)
スグリップス終わって、客席、特に前方は総入れ換えぐらいの勢いで
入れ替わりが発生してあとはもうセットチェンジの間ぎっしり埋まった
状態での待ち。
やっと始まるかと思ったらまたそっからセッティングしなおしとか
何やってんすか。
で、ステージが明るくなって、音がちょっと聞こえにくいなって思って
始まったのが「ブギーバック」でした。
スチャダラアニ、ボーズもステージ前。
ステージ上方のヴィジョンは映像ではなく各曲の歌詞を出す。
もう全編みんなで歌っていこうっていう流れ。
新曲もあったんだけど、まあそれ含めても圧巻。
そして数多の旧曲の素晴らしさ。
2000年代に入ってからの曲も、それはそれでまた改めてステージの
オザケンを見ると素晴らしい。
なんて素晴らしい、ほんとに素晴らしい。
ちょっと俺はそこまでオザケン崇拝じゃないからって思ってたの、
お前らとは立脚点が違うんだって思ってた。
でもステージで高らかに朗らかに歌う小沢健二の姿はそんな
ちっちゃな考えはぶっ飛ばしてしまってくれた。
終盤に「強い気持ち強い愛」。
今この歳になってわかるその言葉。
他の曲、「僕らが旅に〜」とかさ、ふてくされてばかりの10代を過ぎとか
ほんとに10代後半からハタチ頃、精神年齢的にはマジで10代の時に
聞いてたんだよね。
東京は、渋谷はこんなハイセンスなことをさらっとおしゃれに
過ごしちゃってるんだって、反発を覚えながらも憧れていた。
その年代を裕に超えてしまって、今、あの頃観ていた10代の先、
憧れだったもののその先の裏側からみるオザケンの歌詞の愛おしさ。
で、懐かしさノスタルジーから「強い気持ち〜」でまた何か
立脚点がふと現在に戻って、今ここで、本物のオザケンと歌っているこの今、
昔わからなかった強い気持ちと強い愛のこと、それを高らかに歌う。
なんか泣けちゃった。
ステージからの光でなかなか止まない雨がキラキラと。
それがもう逆に美しくって、40代になったオザケン憧れ世代な俺は
今苗場で雨の中で希望を歌う。
後ろの兄ちゃんかおっさんか知らんけど、むっちゃ音痴で20世紀時代の
代表曲しか知らんくせに全部歌おうとしてすっごい迷惑なんだけど
それも含めてのオザケン初ロックフェス、
フジロック無理やりホワイトステージ雨の中、完璧、この日のベストでした。
初ロックフェス参加、ほんとに楽しかったという小沢健二
お前いくつなんだよなんでいつまでもそんな少年みたいな。
このあとピラミッドガーデンでやるのでここにいる人全員来てください
って言ってました。
全員無理やけどね、なんかオザケン、クールにみえてすげえ今楽しいんだ
ってわかってすげえ嬉しかった、すかしてない、ほんとに嬉しいんだって。
こんなタイミング、まさか2017年降り止まない雨の中ホワイトで
オザケンをフルでみるなんてことになるなんて考えたこと無かったよ。
でもくそ雨の中その事実、現実に立ち会えた喜び、それだけじゃない
本当に素晴らしい空間、フジロックの新たな一つの美しい結晶でした。
ちな、バックバンド、コーラスにひとみとい、とかはるかりはるかとか
あとスカパラの誰かとか、かなりゴージャス布陣はさすがです。


というわけで、ここまでずっと我慢してきたのでこれはもうビール飲んで
LCDでわいわいしちゃうぞー、っとか思うじゃないですか。
退場規制地獄。
ホワイトから人が抜けられません。
そしてヘブン側はくるりで入場規制、アヴァロンへ向かう途中でも渋滞。
動けません。
ここぞとばかりにまた強く振り出す雨。
悲惨だったな。


LCD Soundsystem
そうこうしてるうちにセットチェンジの1時間はすぐたってしまって
雨の中LCDだぜ。
やけくそでたのしー、けど、あいかわらず入場整理のスタッフがくそなので
これ帰りまた辛いと思っちゃってさすがにトイレとかもあるし一旦抜けることに。
LCDも好きな人は超楽しかったようですが、まあめぐり合わせだな。


で、橋さえ超えたら落ち着いてたのでところ天国でラーメン食いました。
魚介とんこつだっけな味玉いり、ここは味玉一個まるごと、麺の食感
含めておいしかった。
12時間ぶりのメシってこともあるかなw


小沢健二
そしてピラミッドへ向かいました。
ホワイト抜けてほっとした後、オザケンがやる25時なら間に合う、
って頭に浮かんでからは行動早かった。
ピラミッドも規制かかって一杯でしたがなんとか入れて遠くて
あまりよく見えないけれどこれはこれで落ち着いた雰囲気のライブ。
「夏休み」についての考察を朗読する、というのを3章分、
2章目ぐらいで、またかー、って空気が周りに、3章やるときには
座り込む人もいました。
が、俺は意外に楽しく聞けましたよ。
なんつうか、頭の良さを押し付けじゃなくて発想が独自で機転がきいてて
すごく面白いんだよな。
その合間にさっきホワイトでやらなかった曲含め、音数の少ない
バージョンでの演奏。
こんな貴重なライブないだろ、フジの深夜、小雨が降り止まない中
少し興奮がさめて落ち着いたピラミッドガーデン1時間半。
キャンプに帰ってきた2人組みが「だれ、これ誰?」って、
確かにおっさんだったけど、オザケン知らないとか逆にすげえ。
何曲かやったのに最後までわからなかったみたい、でもそれで途中から
最後まで30分以上見てたの逆にすごい。
そんなわけで時間的にはまだ26時、フジの夜は続くんだけど、
一定の満足感をもって終了って気になりました。
っていうかほんというと足が限界、椅子なくなってからはずっと
立ってたからな。


で、一旦宿に戻って眠ろうとしたんだが、疲労が極限過ぎてまた寝れない。
昔も経験あるんだけど、疲れ過ぎると人って寝れないのよ。
正確に言うと寝付けない、ばたんって一気に倒れちゃえば眠ることは
可能なんだろうけど、ちゃんと寝ようって身構えると寝付けない。
なので、ってわけじゃないけどもうちょっとメシでも食おうと
雨がほぼおさまったところパレスへ行って豚麺を食べました。
スープがぬるめだったの残念だけどおいしかった。
これでやっと体が回復したのか、少し休めたかな、ってとこ。


これだけ1日中雨が降り続けて重ね着したカッパポンチョが中まで
べったべたに濡れるぐらいになったのはだいぶ久しぶり。
2009年の初日以来、じゃないかなあ。
そして夜になってもずっと振り続けたのは2009よりひどかった。
この中で改めてサンダルの偉大さ、これだけはね、胸を張って
最強装備と言いましょう。
ホントめっちゃしんどかったんだけど、これさ、後から思ったら
くっそ楽しかった思い出なんだよな、最高だったな。